FNP 飽和水溶液の産業動物や人の肌に対する安全性について

フィーネナチュラル FNP パウダー(食品添加物規格水酸化カルシウム)飽和水溶液の
産業動物や人の肌に対する安全性につきましては、既にご案内しておりますように 外部検
査機関による「マウスによる急性経口毒性試験」、「ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験」及び「人肌パッチテスト」試験での安全性が証明されております。

ウイルスや病原細菌と産業動物や人の表皮の構造上や皮質の違いがあり、ウイルスや細菌
は、pH12.4 のアルカリ性環境ではタンパク質が分解され不活化されますが、肌に対しての
作用についてご説明いたします。

1.構造上等の特徴

A.ウイルス: 数十 nm~数百

nm粒子の中心にある核酸と
それを取り囲むカプシドいうタンパク質の殻で構成された物質。
エンベロープと呼ばれる膜を持つものと持たないものがある。
細胞はなく、人や動物の細胞の中で増殖する。pH12.4 のアルカリ作用で不活化。

B. 一般病原細菌: 数 µm

細胞膜と細胞壁があり細胞外構造の繊毛や鞭毛を持ち、細胞内は染色体とリボソームである。
グラム陽性・グラム陰性、球菌形・棹菌・らせん菌・糸状菌等のタンパク質の単細胞原核生物体人や動物の細胞がなくても環境内で増殖する。pH12.4 のアルカリ作用で不活化。

C 一般生物の皮膚細胞: 数 µm~数十 µm

動物や人の表皮は 肌の最外層であり、外部からの異物の侵入や体の水分の蒸発を防ぐバリア
となって内部を保護している(バリア機能と保湿機能)細胞層で、その大部分は「ケラチノサイト(角化細胞)」とそれが変化した細胞です。
真皮の上に「基底細胞層➞有棘細胞層➞顆粒細胞層➞角質細胞層」の4層で成り立っており、下層より約4週間以上(28 日~40 日)かけて最表皮の角質細胞層に押し上げられ(ターンオーバー)ます。
角質は体の部位や環境にもよりますが、およそ厚み 0.02mm で 10~20 層の角質細胞が細胞間脂質を介して重なっており、角質細胞は「ケラチノサイト」から変化した核のない細胞で、内部に「ケラチン」という繊維状のタンパク質で構成された死んだ細胞で、ターンオーバーにより剥がれ落ちます。

肌の炎症「化学熱傷」

一般的に高濃度のアルカリによる肌の炎症「化学熱傷」の原因は、以下の理由によります。
a) 吸水作用:細胞内脱水
b) 鹸化作用:脂肪変化を起こし、反応熱を生じる
c) アルカリプロテインを形成:タンパク質と反応し、アルカリプロテインを形成、可溶性OH マイナスイオンを含み深部組織に反応が拡大し、深部組織に達する。
水酸化カルシウム飽和水溶液は 既に水分の飽和状態にあり a)吸水作用は生じない。また、b)の鹸化作用 c)アルカリプロテインの形成による深部侵攻 はpH 値の高い(13~14)である水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や水酸化カリウム(苛性カリ)においては顕在化されるが、pH12 の水酸化カルシウムにおいては、角質細胞層のバリア効果により深部侵攻には時間を要します。
※苛性とは 皮膚その他の動物組織に激しい作用を与え ただれさせるという意味水酸化カルシウムには「苛性」という語彙は使用されておりません。
しかし、作業場の安全対策として「作業用手袋の着用」と「保護ゴーグルの着用」及び「作業後の手洗いの励行」を推奨しております。